窓口に行けない人たちが、今日もいる──北海道の福祉申請の現実

「障害福祉サービスの更新申請に来てください」と言われても、一人では外出が難しい方、介護をしながら仕事をかけ持ちしているご家族、そして遠方の支援者──こうした方々にとって、「窓口に行く」というただそれだけのことが、大きな壁になっています。

北海道は国土面積の約22%を占める広大な土地を持ち、自治体の規模や医療・福祉資源の分布は地域によって大きく異なります。札幌市内であっても、移動手段の限られた高齢者や障がいを抱える方が区役所まで足を運ぶことは、体力的にも時間的にも容易ではありません。まして過疎地域では、最寄りの窓口まで数十キロという場合もあります。

私が在宅医療の現場で患者さんやご家族と関わる中で、「申請書を持ってきたけれど記入方法がわからなかった」「書類が足りなくて出直した」「窓口の時間に間に合わなかった」という声を何度も聞いてきました。本来、福祉サービスは困っている人のためにあるはずなのに、その入口となる手続きが支援を必要とする人ほど難しいという逆説が、日本の福祉行政の長年の課題でもあります。

こうした現状を変えようとする動きが、マイナンバーカードの活用とオンライン申請の整備という形で、少しずつ現実のものとなりつつあります。今回は、その全体像と北海道・札幌の文脈から見た実態について、詳しくお伝えしていきます。

マイナンバーカードが「福祉のインフラ」になる仕組み

マイナンバーカードとは何か──証明書から「デジタルID」へ

マイナンバーカードは、個人番号(マイナンバー)と本人確認機能を一体化したICカードです。顔写真付きの身分証明書として使えるほか、電子証明書を内蔵しており、オンライン上での本人認証に利用することができます。2024年末時点での普及率は全国で約75%を超え(総務省発表値をもとに算出)、かつての「任意取得」から「実質的なインフラ」へと位置づけが変わってきています。

医療分野では既にマイナ保険証としての活用が進んでいますが、福祉・介護分野においても同様のデジタル化が進行中です。自治体の窓口申請においてマイナンバーカードを使えば、住民票の写しや印鑑登録証明書などの添付書類が不要になるケースが増えており、手続きに必要な来庁回数を減らすことが可能になっています。

マイナポータルが「福祉の窓口」になりつつある

マイナポータルは、政府が運営するオンラインサービスプラットフォームです。スマートフォンやパソコンからマイナンバーカードでログインすることで、各種行政手続きの申請・確認・通知受け取りが可能になります。2023年以降、障害福祉サービスの受給者証更新申請、介護保険の要介護認定申請、特別障害者手当の申請など、一部の自治体でオンライン手続きへの対応が始まっています。

厚生労働省は「デジタル社会の実現に向けた重点計画」(2022年)の中で、福祉分野の手続きのオンライン化を重点施策の一つとして明記しています。国の方針として「手続きのデジタルファースト」を推進する中、マイナポータルを中心に、福祉申請のワンストップ化・ペーパーレス化が進んでいると理解しておくとよいでしょう。

医療との連携──福祉・介護情報の統合的管理

将来的には、医療情報と福祉・介護情報の連携も視野に入っています。現在、医療機関のカルテ情報・処方情報はマイナポータルを通じて患者本人が確認できる仕組みが整いつつあります。これが介護サービス計画(ケアプラン)や障害福祉サービス利用状況と連携されることで、支援者間での情報共有がリアルタイムで行えるようになる可能性があります。多職種連携の円滑化という観点でも、マイナンバーを基盤とした情報連携の整備は重要な課題です。

福祉申請のどこがデジタル化されているのか──制度別の現状と課題

介護保険分野:要介護認定申請からケアプランまで

介護保険の要介護認定申請は、これまで原則として市区町村窓口への来庁が必要でした。しかし近年、マイナポータルを活用したオンライン申請が一部自治体で導入されており、本人や家族が自宅から申請書を送付できるようになっています。さらに、居宅サービス計画(ケアプラン)の作成や変更に関わる書類のやり取りも、電子化が進んでいます。

2023年度から国は標準仕様書を整備し、全国の自治体が共通のデジタル基盤を導入しやすい環境づくりを進めています。ただし、自治体ごとの対応状況には差があり、すべての手続きがオンラインで完結するわけではありません。現時点では、「申請はオンラインでできるが、認定調査や主治医意見書の取得は対面が必要」というハイブリッド型が主流です。

障害福祉分野:サービス等利用計画・受給者証更新

障害福祉サービスの利用に必要な「受給者証」は、原則として一定期間ごとに更新申請が必要です。この更新手続きは、必要書類の多さや頻度の高さから、利用者・家族・相談支援専門員の三者にとって大きな負担となってきました。厚生労働省の調査(2022年度障害福祉サービス等報酬改定検証調査)においても、手続きの煩雑さが支援の継続性を妨げる要因の一つとして指摘されています。

こうした背景を踏まえ、障害福祉分野でもオンライン申請の導入が進められています。マイナポータルの「ぴったりサービス」を活用することで、一部自治体ではサービス利用申請や相談支援専門員への情報連携がデジタルで行えるようになっています。ただし、知的障害や発達障害を持つ利用者がデジタル手続きをスムーズに行うためには、支援者によるアシストが不可欠であり、「誰一人取り残さない」デジタル化の設計が求められます。

生活保護・生活困窮者支援分野の課題

生活保護の申請や生活困窮者自立支援制度の利用申請については、デジタル化の進捗が他分野と比較してやや遅れています。支援を必要とする方の中には、スマートフォンやパソコンを持っていない方、デジタルリテラシーが低い方も多く、オンライン化だけを進めることで支援の間口が狭まるリスクがあります。対面による丁寧な聴き取りが必要な場面も多いため、デジタルと対面の最適な組み合わせを検討することが重要です。

申請負担を「見える化」する──支援現場の実態

相談支援専門員・ケアマネジャーが抱える書類業務の重さ

福祉現場の最前線で働く相談支援専門員やケアマネジャーは、利用者の支援業務だけでなく、膨大な量の書類業務を抱えています。ある調査では、ケアマネジャーの業務時間のうち約40%が書類作成・記録業務に費やされているという報告があり(公益財団法人長寿科学振興財団調査)、本来注力すべき利用者への直接支援が圧迫されている現状が浮かび上がります。

書類業務のデジタル化・効率化は、支援者の働き方改革という側面でも重要なテーマです。介護・福祉分野の有効求人倍率は慢性的に高く、人材不足が深刻化する中で、書類負担の軽減は人材定着にも直結すると考えられます。

「書類を集める」だけで一週間かかることもある

たとえば、障害福祉サービスの新規申請では、診断書・障害者手帳・住民票・印鑑証明・所得証明など、複数の書類を準備する必要があります。それぞれを取得するために別々の窓口を訪れる必要がある場合、体力的・精神的な負担は計り知れません。マイナンバーカードの活用により、情報連携が整った自治体では、これらの書類の一部について添付省略が可能になってきています。

住民票・課税証明書などの添付書類がオンライン情報連携によって不要になる仕組みは「添付書類レス」と呼ばれ、政府のデジタル改革関連法(2021年施行)においても推進が明記されています。この「添付書類レス」が福祉申請に広がることで、利用者・支援者双方の負担が大幅に軽減される可能性があります。

北海道における地域差と情報格差

北海道内でも、札幌市・旭川市などの大都市圏と、過疎地域の小規模自治体では、デジタル化の進捗に大きな差があります。小規模自治体では職員数が限られており、システム導入コストの負担や担当者の知識・ノウハウ不足が課題です。デジタル化を進めることで都市部と地方の格差がむしろ拡大しないよう、国・道・自治体が連携した支援体制の整備が求められます。

オンライン申請の「壁」を越えるために──アクセシビリティと支援の在り方

デジタルデバイドという現実──高齢者・障がい者への配慮

オンライン申請の普及にあたって最も注意しなければならないのが、デジタルデバイド(情報格差)の問題です。総務省の「通信利用動向調査」(2023年)によれば、80歳以上のインターネット利用率は約50%にとどまっており、高齢の福祉サービス利用者の多くがオンライン手続きに不慣れな状況です。

また、認知症・知的障害・精神障害を持つ方の場合、マイナンバーカードの管理やスマートフォン操作そのものが困難なケースも少なくありません。こうした方々が支援なしにオンライン申請を完結できることを前提とした制度設計は、現実からかけ離れています。デジタル化は「できる人だけが便利になる」ものであってはならない、という視点を常に持ち続けることが重要です。

「代理申請」「支援者申請」の仕組みを整備する

この課題への対応として、マイナポータルでは代理人申請の機能が整備されつつあります。法定代理人(成年後見人・保佐人など)による申請に加え、任意代理人(家族・支援者など)による申請も一定の条件のもとで可能となっています。相談支援専門員やケアマネジャーが利用者に代わってオンライン申請を行える仕組みが整うことで、デジタルに不慣れな方も恩恵を受けられる環境が生まれます。

自治体によっては、図書館・公民館・デジタルサポートセンターなどにマイナンバーカードの手続きや各種オンライン申請を支援するスタッフを配置する取り組みも始まっています。こうした「人による支援」とデジタル化を組み合わせるアプローチが、誰一人取り残さない福祉DXの鍵となります。

成年後見制度とデジタル化の接点

認知症や知的障害により判断能力が不十分な方の財産管理・身上保護を担う成年後見制度は、年間約4万件の新規申し立てがある(最高裁判所「成年後見関係事件の概況」2022年)重要な制度です。成年後見人が代理人として福祉サービス申請を行う場合、オンライン申請と成年後見制度の電子的な連携基盤が整備されることで、手続きのスピードと正確性が向上することが期待されています。現在、法務省・厚生労働省・総務省の連携のもと、成年後見制度のデジタル化も検討が進められています。

在宅医療・介護の現場から見た「つながる申請」の可能性

医師の主治医意見書がデジタル化される意義

介護保険の要介護認定において、主治医が作成する「主治医意見書」は認定の重要な根拠となります。これまでは紙ベースで作成・郵送することが一般的でしたが、電子的な送付・管理への移行が進んでいます。在宅医として訪問診療を行う私自身の実感として、紙の書類を郵送・管理するコストと時間は決して小さくないと感じています。

電子化によって主治医意見書の作成から市区町村への送付、認定調査員・介護認定審査会への共有までがデジタルでつながれば、認定までのスピードが上がり、利用者がより早くサービスを開始できる可能性があります。これは特に、状態が急変しやすい高齢者や医療的ケアが必要な方にとって、大きな意味を持ちます。

多職種連携とデジタル情報共有プラットフォーム

在宅医療の現場では、医師・看護師・薬剤師・ケアマネジャー・ヘルパーなど、多職種がチームで一人の利用者を支えます。それぞれが別々のシステムで情報を管理していては、連携の精度が下がり、情報の伝達漏れが生じるリスクがあります。ICT(情報通信技術)を活用した多職種連携ツール(例:カナミックネットワーク、メディカルケアステーションなど)の普及は、こうした課題への現実的な解答の一つです。

こうしたツールとマイナンバーを基盤とした行政情報が連携することで、サービス利用状況・医療情報・福祉申請情報が一元的に把握できる環境が実現できると考えられます。これは単なる利便性の向上にとどまらず、支援の質そのものを高めることにつながります。

オンライン診療と福祉申請のシームレスな連携

当法人が展開する北海道オンラインクリニックでは、精神科領域を中心にオンライン診療を提供しています。精神障害者保健福祉手帳の申請や自立支援医療(精神通院医療)の申請においても、主治医の診断書が必要となりますが、オンライン診療の普及により通院が困難な方の診断書取得もよりスムーズになる可能性があります。診断書の電子化・電子署名による真正性担保が進めば、診断書を持参して窓口に提出するという手間も将来的には大幅に省略できると考えられます。

他国・先進自治体に学ぶ──福祉DXの成功事例と示唆

エストニアのデジタル福祉行政から何を学ぶか

デジタル行政の先進国として知られるエストニアでは、国民に付与されたデジタルIDをベースに、医療・福祉・税務のほぼすべての行政手続きがオンラインで完結します。エストニアの「一度だけの原則(Once-Only Principle)」は、国民が同じ情報を複数の行政窓口に繰り返し提出しなくて済むよう設計された哲学であり、「提出する必要のない書類は求めない」という姿勢が基本となっています。

日本においても、この「Once-Only原則」に相当するデジタル手続き改革が進んでいます。デジタル庁の設置(2021年)とともに、行政手続きにおける添付書類の省略・オンライン化が法制度として整備されてきました。エストニアの規模感とは異なりますが、方向性は共通しており、長期的な視野で制度設計を進めることが重要です。

国内先進事例:浜松市・神戸市のデジタル福祉

国内では、浜松市が早くから障害福祉分野のオンライン申請を導入し、利用者・支援者双方から高い評価を得ています。同市の取り組みでは、マイナポータルを活用した受給者証更新申請の電子化により、申請から認定までのリードタイムが大幅に短縮されたと報告されています。また神戸市では、介護保険申請のオンライン化とあわせてビデオ通話による認定調査の補完的活用を試みており、新型コロナウイルス感染拡大以降に加速した「非対面申請」の先行事例として注目されています。

これらの先進事例が示すのは、デジタル化は一度に全部を変えるのではなく、一つひとつの手続きから段階的に改善していくことで確実に成果が出るという点です。北海道・札幌においても、こうした事例を参考にしながら、地域の実情に合ったデジタル化を推進していくことが望まれます。

AIを活用した申請支援の可能性

さらに将来を見据えれば、AIチャットボットやAIアシスタントを活用した申請支援の可能性も広がっています。「自分はどのサービスが使えるのか」「申請に何が必要か」をAIが案内し、マイナポータル上の申請フォームへと誘導する仕組みが実用化されれば、支援者を介さなくても一定の申請手続きができる人が増えることが期待されます。当法人グループが展開するMedi Face(精神科DX)においても、デジタルツールを活用した支援の入口づくりを重視しており、今後の展開に注目しています。

医療法人鳳應会として──デジタルと人の力を組み合わせた地域福祉の実現へ

ここまで、福祉現場におけるマイナンバーカードの活用とオンライン申請の現状・課題・可能性について詳しくお伝えしてきました。最後に、医療法人鳳應会・理事長の近澤 徹として、この問題に対する私たちの考え方と取り組みについてお伝えしたいと思います。

私たちは「病を治す」から「人生を支え抜く」へという理念のもと、訪問診療・在宅医療・介護・精神科・オンライン診療を一体的に展開しています。その実践の中で感じるのは、医療と福祉の手続きの分断が、患者さん・利用者さんの生活を複雑にしているという現実です。診断書一つ、申請書一枚が、支援を受けるまでの長い道のりになってしまっている方がいます。

だからこそ、私たちはデジタル化を単なる「便利さの向上」としてではなく、支援が必要な人に確実に支援が届くための手段として位置づけています。北海道オンラインクリニックでのオンライン診療、Medi Faceでの精神科DX推進、そして在宅・介護領域での多職種連携ICTの活用──これらはいずれも、その人がどこにいても、誰でもアクセスできる医療・福祉の仕組みをつくるという一つの目標に向かっています。

一方で、私たちはデジタル化が万能だとは考えていません。認知症を抱える高齢者、スマートフォンを持っていない生活困窮者、デジタル操作に不安を感じる方──そうした方々に対しては、人の手による丁寧な支援が不可欠です。当法人グループの行政書士きくち事務所が医療法務の領域で対面・書面サポートを継続しているのも、こうした考え方の表れです。

デジタルと人、どちらか一方ではなく、両方を組み合わせることで、北海道の地域医療・福祉をより強くしていく。それが私たち医療法人鳳應会の目指す姿です。福祉サービスの申請手続きでお困りのことがあれば、ぜひ当法人グループにご相談ください。医療・福祉・法務の各分野の専門家が連携して、あなたに最適な支援の形を一緒に考えます。

医療法人鳳應会では、在宅医療・オンライン診療・介護・福祉に関するご相談を随時受け付けています。精神科領域のオンライン診療は「北海道オンラインクリニック」、医療法務・申請手続きサポートは「行政書士きくち事務所」が対応しています。お気軽にお問い合わせください。

よくある質問

Q. マイナンバーカードを使うと、どの福祉申請の書類が省略できますか?

A. 自治体によって異なりますが、マイナポータルでの情報連携が整っている場合、住民票の写し・課税証明書(所得証明書)・年金情報などの添付が省略できるケースがあります。すべての書類が省略できるわけではなく、診断書や障害者手帳のコピーなど、依然として持参・添付が必要なものも残っています。お住まいの自治体の窓口またはウェブサイトで最新情報をご確認ください。

Q. 本人がマイナンバーカードを持っていない、あるいは使えない場合でもオンライン申請できますか?

A. マイナポータルを使ったオンライン申請は、原則としてマイナンバーカードの電子証明書によるログインが必要です。ただし、法定代理人(成年後見人など)や任意代理人(家族・相談支援専門員など)が代理申請できる仕組みも整備されています。本人がカードを取得・利用できない場合は、支援者が代理申請できるか自治体窓口に確認することをお勧めします。また、従来の紙による窓口申請は引き続き可能です。

Q. 介護保険の要介護認定申請はオンラインで完全にできますか?

A. 現時点では、要介護認定申請書の提出はオンライン対応が可能な自治体が増えていますが、その後の認定調査(自宅・施設への調査員の訪問)や主治医意見書の取得は対面・書面での手続きが続いています。「申請書の提出だけオンライン化されている」というハイブリッド型が現在の主流です。完全オンライン化はまだ途上であり、今後の制度整備が期待されています。

Q. 精神科の通院が難しい場合、オンライン診療で診断書や申請書類を作成してもらえますか?

A. オンライン診療で作成できる書類の種類は、医師の判断や診療の内容によって異なります。一般的に、すでに診察関係が確立している患者さんに対しては、診断書や自立支援医療申請の書類作成をオンライン診療の延長として対応できる場合があります。初診の場合は対面診察が必要なケースも多いため、まずは医療機関にご相談ください。北海道オンラインクリニックでは精神科のオンライン診療を行っており、詳細についてはお問い合わせいただけます。

Q. デジタル操作が苦手な高齢者は、どこに相談すればいいですか?

A. 総務省が推進する「デジタル活用支援推進事業」により、全国の郵便局・図書館・公民館などでスマートフォン操作やマイナポータルの使い方を教える講座・相談会が開催されています。また、各市区町村の窓口でも相談対応を行っているところがあります。在宅の方で外出が難しい場合は、ケアマネジャーや相談支援専門員に相談すると、代理申請の手配や支援につないでもらえる場合があります。一人で抱え込まず、まずは身近な支援者に声をかけてみてください。

まとめ

本コラムでは、福祉現場におけるマイナンバーカードの活用とオンライン申請の現状・課題・可能性について、北海道・医療法人鳳應会の視点からお伝えしました。以下に要点をまとめます。

  • マイナンバーカードとマイナポータルの活用により、介護保険・障害福祉分野での申請書類の一部省略やオンライン提出が可能になってきており、利用者・家族・支援者の負担軽減につながっています。
  • 書類業務のデジタル化は支援者の働き方改革にも貢献しており、ケアマネジャーや相談支援専門員が本来の利用者支援に集中できる環境づくりに重要な役割を果たしています。
  • デジタルデバイドへの配慮が不可欠であり、高齢者・障がい者・生活困窮者など、デジタル操作が難しい方には代理申請や対面サポートを組み合わせた「誰一人取り残さない」設計が必要です。
  • 在宅医療・オンライン診療との連携が進むことで、通院が困難な方でも診断書取得・福祉サービス申請がよりスムーズになる可能性があり、医療と福祉の垣根を越えたシームレスな支援が期待されます。
  • 北海道では自治体間のデジタル化の進捗差が大きく、都市部と過疎地の情報格差が拡大しないよう、国・道・自治体が連携した支援体制の整備が求められています。
  • 医療法人鳳應会・北海道オンラインクリニックでは、在宅医療・オンライン診療・医療法務サポートを通じて、地域の患者さん・ご家族・支援者の皆さんをサポートしています。申請手続きや医療に関するお困りごとは、ぜひお気軽にご相談ください。

【参考資料】厚生労働省「デジタル社会の実現に向けた重点計画」(2022年)/総務省「通信利用動向調査」(2023年)/デジタル庁「デジタル手続法(情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律)」/最高裁判所「成年後見関係事件の概況」(2022年)/公益財団法人長寿科学振興財団 ケアマネジャー業務実態調査